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導入事例

Sakata Inx logoサカタインクス株式会社

OpenText™ Content ManagementxSAP S/4HANAで 本社業務を革新する標準化と文書統合を実現し、複雑な証憑管理をシンプル化

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ビジネス課題

  • グローバル展開を支える本社業務の標準化とガバナンスの確立
  • 紙中心の業務文化、データと文書の分断による非効率からの脱却
  • 監査・電子帳簿保存法への対応

ビジネスメリット

  • SAP S/4HANA とのシームレスな連携による「文書を探さない業務プロセス」の実現

  • 印刷・封入・郵送コスト の大幅削減(自社発行の納品書の99%、請求書の70%を電子化)

  • 将来的な生成AI 活用 の土台となる統合基盤の 確立

概要

印刷インキメーカーとしてグローバルに事業を展開するサカタインクス株式会社では、全体の手綱を握る管理体制の重要度が高まる中、紙中心に行われてきた本社業務の非効率が、迅速な意思決定の妨げとなっていました。そこで同社は、SAP S/4HANA への基幹システム刷新とともにOpenText Content Management (旧Extended ECM)を導入。証憑とデータの統合管理により、ペーパーレス化や情報の一貫性確保とともに、今後のAI 活用への基盤を整備しました。

「第一の選定の理由は、SAP S/4HANA中心の業務とシームレスに統合できることです。また、SAP環境と統一された権限管理が可能で、改ざん防止や完全性保持、自動保存、『誰が、いつ、何をしたか』という監査証跡の確保など、当社の要件を網羅していました。さらに、Fit to Standardの方針と矛盾せず、運用負荷を増やさずに導入できる点を評価しました」

岡田純子氏
情報システム部、 スペシャリスト、サカタインクス株式会社

グローバル展開を支える本社業務における紙中心の運用からの脱却

1896 年(明治29 年)に創業されたサカタインクスは、パッケージ用や金属缶用の印刷インキ事業に加え、産業用インクジェットインキ・画像表示材料用顔料分散液などの機能性材料事業のほか、基材にさまざまな付加価値を与える機能性コーティング剤などを展開しています。日本国内にとどまらず、米州、欧州、アジア圏の20 を超える国と地域に拠点を有し、60 カ国以上へ製品を供給するなど、高い海外売上比率を誇っています。

グローバル展開が加速する一方、それを支える本社業務には課題が生じていました。国や拠点ごとにシステムや業務の進め方が異なるため、本社では全体の把握が難しいことに加え、長年続いてきた紙主体の業務文化による非効率なプロセスが、迅速な経営判断の妨げとなり始めていました。

「紙ベースの運用では、納品書や請求書の受領から押印、回覧、保管に至るまで膨大な工数がかかり、必要な書類を探し出すのに時間を要していました。また、物理的な保管によるコストや紛失・破損のリスク、属人化による業務停滞などの生産性低下もありました」と、情報システム部長の小川浩二氏は当時の状況を振り返ります。

さらに、基幹システムのデータ層と証憑文書などのコンテンツ層が分断されているという構 造的な問題もありました。データと紙の証憑を手作業で照合する際のミス発生のリスクに加えて、監査や電子帳簿保存法の対応に必須の「真実性」の担保や「可視性・検索性」を満たすため多大な負荷がかかり、紙前提の運用には限界が近づいていました。

SAP システムと一体で使え、 業務・権限・統制をセットで設計できる 文書管理基盤

サカタインクスはこれらの問題が個別のものではなく、業務と文書、データが分断されたまま運用されている構造そのものに課題があると判断。その解決には、本社業務を標準化し、グローバルでも通用するガバナンスを確立することが急務でした。そこで同社は、業務とデータを再設計することを決断し、2022 年から基幹システムの刷新プロジェクトを本格化しました。新たな基幹システムにはSAP S/4HANA を採用し、業務プロセスをグローバル標準のシステムに合わせるFit to Standard を基本方針として、将来にわたって使い続けられる業務基盤の構築を目指しました。

業務設計と並行して文書・証憑の整理にも着手し、文書管理ソリューションの検討を進めました。複数の製品を比較検討した結果、求める要件に合致したのがOpenText Content Management(旧Extended ECM)です。「第一の選定の理由は、SAP S/4HANA中心の業務とシームレスに統合できることです。また、SAP環境と統一された権限管理が可能で、改ざん防止や完全性保持、自動保存、『誰が、いつ、何をしたか』という監査証跡の確保など、当社の要件を網羅していました。さらに、Fit to Standardの方針と矛盾せず、運用負荷を増やさずに導入できる点を評価しました」と、情報システム部 スペシャリストの岡田純子氏は語ります。

また、電子帳簿保存法の検索要件を満たす形で一元管理ができる点も大きな決め手でした。スキャン文書や電子データの改ざん防止措置を自動で適用し、証憑保存ルールを統一することで、法令対応と業務効率化を同時に実現できるためです。

「以前は、複数のシステムを行き来しながら紙のファイルの山から目的の書類を探し出していました。現在は、伝票起票と同時に文書が自動的に紐づけられ、SAP画面から直接、データと証憑を一体で確認できます。これにより購買から支払、販売から入金までシームレスにつながる環境が整いました」

八木杏樹氏
情報システム部、 サカタインクス株式会社

徹底した導線設計とチェンジマネジメントで現場への定着を促進

OpenTextとSAPのシステム連携では、ユーザーが迷わず業務を進められるよう導線設計が重視されました。 「複数のシステムを行き来して多くのステップを踏むことなく、SAPシステムの画面から直接、OpenText Content Management (旧Extended ECM)に保管された関連文書へワンクリックでアクセスできる仕組みを構築しました。また、文書タイプを権限単位として設計し、経理、購買、営業といった役職・担当に必要な文書だけが見えるようにしました。これにより、同じ請求書の控えであっても業務ごとに参照範囲を調整し、安全かつ確実に同じ情報を参照できます」(岡田氏)

一方、紙文化からの脱却には、技術よりも人の行動変容が鍵になります。そのため同社はチェンジマネジメントにも労力を注ぎ、操作マニュアルやFAQ、視覚的に理解しやすいショート動画などのトレーニング資料を整備。また、検証環境でユーザートレーニングを実施し、システム上で業務が完結する成功体験を早期に創出しました。

「教育体制については各部門からパワーユーザーを選出し、教育を受けた彼らから現場のエンドユーザーへと展開する形式をとりました。さらに、ユーザーからの問い合わせを管理ツールに集約し、操作だけでなく文書の探し方に関する困りごとも含めて可視化・ナレッジ化しました。その結果、SAPとOpenTextを一体で使う業務が現場に定着していきました」(岡田氏)

「業務アプリケーション単位で正しく整理・統合されたデータと文書の品質こそ、AIの精度を左右する鍵となります。今後はこの基盤と生成AIを連携させ、過去の受注やレシピ情報を横断解析して顧客提案を高速化したり、海外拠点の品質データをAIにチェックさせて異常の兆候を早期検知したりといった活用を構想しています」

小川浩二氏
情報システム部、部長、長サカタインクス株式会社

統合情報基盤で効率を劇的に向上し次世代のAI活用も推進

OpenText Content ManagementとSAP S/4HANAを組み合わせた新業務プロセスにより、サカタインクスでは取引データと証憑が一つの流れの中で自然に連動する業務プロセスが実現しました。情報システム部の八木杏樹氏は次のように説明します。

「以前は、複数のシステムを行き来しながら紙のファイルの山から目的の書類を探し出していました。現在は、伝票起票と同時に文書が自動的に紐づけられ、SAP画面から直接、データと証憑を一体で確認できます。これにより購買から支払、販売から入金までシームレスにつながる環境が整いました」

また、納品書や請求書処理の電子化も劇的に進み、改革の中でも最大級の効果を発揮しました。自社発行の納品書の電子化率は99%、請求書の電子化率は70%に達し、印刷、封入、郵送にかかっていた時間やコストが大幅に削減されました。また、取引情報に紐づく文書が自動的に一元管理されているため、必要な文書に即時にアクセスでき、検索性も飛躍的に向上。証憑管理の手間が大幅に削減されるとともに、情報の一貫性も確保されています。現場からも、「紙を探す時間が削減された」「在宅勤務でも必要な証憑にすぐにアクセスできる」「監査対応時のストレスが減る」といった声が多数寄せられています。

今回整備した情報管理基盤は、今後の生成AI活用のための強固な土台としても位置づけられていると、小川氏は今後の展望を語ります。

「業務アプリケーション単位で正しく整理・統合されたデータと文書の品質こそ、AIの精度を左右する鍵となります。今後はこの基盤と生成AIを連携させ、過去の受注やレシピ情報を横断解析して顧客提案を高速化したり、海外拠点の品質データをAIにチェックさせて異常の兆候を早期検知したりといった活用を構想しています。また、財務の決算前処理においてもAIが照合と差異の分析を行うことで、判断の透明性と業務の大幅なスピードアップが期待できます」

サカタインクスは、「標準化とデジタル化」という一歩を踏み出すことで、現場のポジティブな変化を引き出しました。小さな成功の積み重ねが、組織全体の改革へとつながり、企業価値の向上に向けた挑戦をさらに加速させています。

サカタインクス株式会社

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1896年(明治29年)に創業されたサカタインクスは、パッケージ用や金属缶用の印刷インキ事業に加え、産業用インクジェットインキ・画像表示材料用顔料分散液などの機能性材料事業のほか、基材にさまざまな付加価値を与える機能性コーティング剤などを展開しています。< >日本国内にとどまらず、米州、欧州、アジア圏の20を超える国と地域に拠点を有し、60カ国以上へ製品を供給するなど、高い海外売上比率を誇っています。